株式会社アクティー
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2006年トピックス
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卸売業の機能代行でコスト削減、物流品質の向上図る

ラポーシステム  代表取締役  脊戸田  博

  北陸地方に「荷主にとても評判のよい運送会社がある」という情報を聞いて取材にでかけた。物流・流通におけるコンサルタント業をしている者にとっては、ぜひともその内容を確認しておきたかった。

・ 流通業界専門の物流企業・高品質業務で急成長

  アクティー(グループ)は弱冠36歳の社長が率いる新進企業ながら、北陸最大の流通業界専門の物流企業だ。北陸のほとんどのチェーンストアを配送先とするデリバリーネットワークに三県で約300台を日々配車。365日24時間のタイムスケジュール、3温度管理体制を用意している。
  アクティーが伸びたのは、金沢のある大型店のオープンに際し、誤配遅配がなく、スムーズでトラブルのない納品ぶりが絶賛されてからだ。 今日ではその高品質でリーズナブルな価格の物流業務が評判を呼び、チェーンストア向けの卸問屋ならその名を知らないものはないというまでになった。また、サービス業の成功条件は「きびきび、はきはき、にこにこ」だと言うが、社長をはじめ社員のあいさつのよさ、礼儀正しさは折り紙つきだ。
  売上もこの不況下、グループ全体で17億円、20億円、25億円(次期)と急成長している。以下、北陸で最も注目されている3PL(サードパーティロジスティクス)企業、潟Aクティーとその物流改善手法を紹介しよう。

・ ABC分析(アクティービティ・ベースト・コスティング)による物流改善提案が売り

  富山では中堅の菓子問屋X社がアクティーを利用することで、物流費をトータルで2割押し下げることに成功した。また同じく滋賀から新潟までをエリアとする石川の日雑問屋Y社が昨年アクティーに物流を全面委託しコストダウンに成功した。東海地方に進出し、目下、日の出の勢いで伸びている福井のドラッグストアチェーンZ社も、専用センターから全店への一括物流をアクティーに委託し、それこそ大幅にコストダウンした。こうした事例は枚挙に暇はないが、どれにも共通のコストダウン手法はこうだ。
  まず物流体制をきめ細かく調査し、荷主の物流がどのような状況にあるかを把握する。業務プロセス、情報システム、需要変動、リードタイム、物量、運ぶ商品の納品額、DCなどの拠点位置、配送先の店舗の立地や交通環境、道筋要所の交通量、店別配送時間、店別・フロア別・販区・カテゴリー別SKU数などを拾い出す。人件費/分、通信費/回、1取引当たり荷受時間、EOSなどの受注業務コスト、物流センター別・顧客別コスト、ピース・ケース・オリコン・パレット別コストなどのアクティービティ・コストも算出。その結果から問題点と課題をあぶり出し、その改革案を提示する。提案内容は、配送、倉庫業務から受発注業務、輸出入手続きなど幅広い業務が対象となる。
  実際には、卸・小売双方の物流担当者とアクティーとの共同作業になるが、効率的なハンドリング機器を導入すること、信号を右回りで通過することなど、小売店への物流サービス向上と、卸・小売双方のコストを最小化する数百に及ぶ改善策を提案する。この物流改善プランは無料であるだけでなく極めて具体性が高く、中にはこの提案内容を自社で実施しただけで、ただちにコストダウンしてしまったところもある。 
  時には物流計画・戦略を立案することもある。在庫管理、拠点の統廃合、需要予測、要員計画およびそれらを支える物流情報処理システム構築など、かなりハイレベルだ。まだ実施案件は少ないが、引き合いは多いという。今まで手がけたほぼすべての提案を受け入れてもらえたのも、現場業務に関するこの高い調査・コンサルティング能力があったからだ。
  また北陸のチェーンストアはほぼ全店が配送先だという強力な配送網を背景に、近い将来、食品、日雑、菓子問屋の在庫をアクティーがバーチャル管理し、大幅に問屋の在庫負担を減らす提案をする予定だ。これをアクティーでは「物を運ばない物流」と呼んでいるが、実現すれば資金負担軽減、物流コスト削減、管理人時削減など卸問屋のメリットは計り知れないものがある。

・ 自前で、しかも変動費で提供する物流管理システム

  一方、競争激化や合併が原因で「国内で今、もっとも引き合いの多い情報処理分野は物流管理システム」だと言われる。しかし、自社のシステムに満足している卸問屋はほとんどない。ERPパッケージ(できあいの経営システムソフト)は使い勝手のよくないことが多いし、WEB対応など最新式で自社のかゆいところに手が届くような情報処理システムは高くつく。アクティーが自社内部に情報処理システムの設計やプログラミングの専門家を5名も抱えているのはこのニーズに対応するためだ。配送だけでなく、物流情報処理システムのプロが社内にいるのだから、システム構築が早いだけでなく、改定も早い。
  しかもアクティーは、元来商品代金に連動して物流費をもらう従価料金契約をする。物流業務を受託する際、その料金を荷主側の納品高の数%という比率で受領するわけだが、この料金にはシステム開発費を含むのである。卸問屋にとって、システム構築も含めすべての物流費が売上に比例し、販管費対比○%という形で管理できるのは大変な朗報だ。アクティーのビジネスチャンスが急速に広がった理由はここにもある。

  働いても働いても食べられない時代があったせいもあるのか、喜多社長はとてもやさしい目をしていた。社員も礼儀正しさでは折り紙つきだった。まさに鄙(ひな)には稀な宝石企業だった。



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